第34章 想い
(!)
幸村に抱きしめられたことがわかった。
「良かった、無事で!」
幸村が言った。
「幸村こそこんな…」
「頼むから、俺のそばにいてくれ!」
(な、んで?迷惑ばっかりかけてしまうのに、、、)
「なんで来て、くれたの?さっきあんな喧嘩をしたのに!バカとかひどいこと言っちゃ…」
「好きなんだ!弥生が!」
(え?そんなこと、あるはず…)
「矢文を見た時、心臓が止まりそうになった!弥生になにかあったらと思うと怖くなる!」
「そんなことって…」
「いつもすごいどきどきさせられる!夏祭りの時、現代に帰る時にいい思い出になるって言われて、いつかいなくなると思ったら、悲しくなった!」
「だから、頼むから俺のそばにいてくれ!」
「…幸村のバカ!こんな怪我して!」
私は泣きながらいい続けた。