〈男主 BL R18〉 夢、鳴り止まぬ鐘。鬼滅の刃
第4章 番外編:交わらなければ出れない部屋in主and男達
「…く…」
「…くん」
「純くん!」
俺を呼ぶ声がして、ハッと目を覚ます。あの特徴的な声は…
「善逸?」
「良かったぁ!すごい心細かったんだからな!」
泣きそうな善逸の顔、ちょっと面白いな…
「はは、ごめん…なぁ、ここどこ?」
「それが分かんなくてさ、もぉどうしようどうしよう!」
「落ち着け。とにかく、ここを探索してみよう。」
善逸を宥め、あたりを見渡す。扉はないみたいだ。それと、薄々感じてはいたが…あのベッド。ピンク色で目立ちすぎるそのベッドの上には、黒色の箱と一枚の手紙がのっている。
「手紙の内容は…あ、善逸!こっち来いよ、手紙がある」
「えぇ、なになに?」
封を開き、手紙を善逸にも聞こえるよう声に出して読む。
「やぁ御二方、ご機嫌よう。早速だが説明と用件を伝えよう。この空間は所謂〝夢〟だ。簡単に言えば明晰夢だな。この夢には2人とも閉じ込められている。だから、覚めたら相手は覚えていないとか、そんな事はない。さて、この夢から覚める方法をお教えしよう。それはただ一つ、交わることだ…?!」
読みながら驚愕してしまった。嘘だろ…
「つ、つまり性行為である…それを円滑に行う為に、ある小道具を用意した。箱の中に入っているから、それも全て飲むように。健闘を祈るよ、夢を見せる悪魔より。これで文は終わりみたいだが…」
「性行為…?!」
「取り敢えず、箱の中を見てみるか…」
うぅ…男と性行為とか、普通に嫌なんだけど…
箱を開けると、中には大量の瓶が入っていた。【媚薬】というラベルが貼ってあるその瓶の数は、
「に、20本?!?!容量、ぱっと見300立(㎖の日本語)ぐらいあるけど…」
「うわぁああもうだめだぁあ!」
でも、飲まなきゃ一生出られないんだろ?なら…のまなきゃ。
「とにかく飲むしかない…よしいくぞ!」
「うぇぇ…ええい、もう当たって砕けろ!」
「砕けたら駄目だろ」
ふぅ…とため息をつき、一気に流し込む。一本飲み終わり、効果を確かめるが、何もない。痛くも痒くもない。まさか遅効性か?なら有利だ、効く前に飲み切ってしまえば…!
ーーーーーーーーーーーーーー30分後
「はぁっ…はぁ…♡」
やっと飲み切った…俺が13本、善逸が7本。もう、くらくらして、あつくて…ダメだ。
「ぜん、いつぅ…おれ、もうむり…」
