第3章 こわれたこわれた
ぱちくり
「····今、俺に何をした····」
「私から中也さんに"おまじない"ですよ」
「天音から····俺に···」
「風邪が良くなりますように、って」
「今のは俺だけにか?!」
「そうですね····」
「俺だけ····(やっぱり俺は)」
「さ、ひと眠りしましょ」
「あぁ···」
天音が好きだ
「また後ほど来ますね」
「俺が、眠るまで手を握ってくれ···歌を歌って、頭を撫でてくれ····はなれないで」
ぎゅっ····
「きーら、きーら、ひーかーるー····」
手を握って
頭を撫でて
俺は····
すや···
「····あまね····」
(寝言····)