第2章 かざぐるま
やっぱり
安心する
あの時と同じ
息が出来ない水の中にいたが、彼奴が俺を救い出してくれた暖かさ
「なぁ···」
「どうしましたか?」
「あれが欲しいんだ。」
中也さんが指を指した場所は···
「かざぐるま···ですね。何色がいいですか?」
「···天音の色がいい」
「分かりました」
俺は初めてかざぐるまを見て欲しい色を決めていた。
お前が···太宰野郎の伴侶で···頭を撫でて、
だから欲しかった。
「はい、中也さん」
「···お前が欲しい」
「········」
どおおおん!!!
花火の音が聞こえた