第9章 あわあわ
海の中で育った人魚姫は外の景色を知らない
「中也さん!見てください。」
「俺よりはしゃいでないか?(普段の顔もそうだが··笑うと似てる)」
―――···外を知りたい。私は"人間"を見てみたい!
「魚ってただ泳いでるだけじゃないんだな」
「そうですよ。魚も生きてますからね···あっ」
私達の前に1匹の青い魚が近づく
「···天音に似てる」
「ほんとですね。君はひとりかな?」
「んなもん、魚だって最初からひとり····」
「?」
「いや···魚は誰かといるのが1番なんだよ」
――――···ごめんなさい··他の人を助けれなかった··でも、貴方だけでも
「中也さんもひとりじゃないよ」
「えっ?···っ!」
キュッ
「さて次はサメを見に行きましょ!」
ーーーー···大丈夫ですか!?今ひとを呼んできますね!
ーーー···キミが···助けてくれたのか···?