第15章 ゆらよら
パタン
「失礼しました」
くるっ
コッコッコッ。
(鬼は死ぬ。··あの子の過去は聞いた事ない)
コッコッコッ··ピタッ
(首領だけが知る過去。私は知るべき人間ではないが)
せめて
太宰さんがマフィアで鬼のように血だらけになっても私は混ざろう。
ーーーー····
コンコン
ぱちっ
(首領?)
パタパタ
カチャ、キイィ
「はい、どうしました?···っ、太宰さん!?」
ぎゅ
「·····怖い夢見たから、寝かせて」
(この子は、寂しいから寝る)
「どうぞ」
パタン
「······」
「寝ないんですか?」
「······」
「おいで」
たたた
もぞ
ぎゅ
「······」
(本当に、鬼なのかな?)
私から見てもどこにでもいる
怖がりな。
男の子