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朝顔【刀剣乱舞】

第2章 冬将軍【歌仙兼定、乱藤四郎、愛染国俊他】


一面の銀世界が広がる。


池にかかった橋もこんもりと雪が積もっていた。
わんぱくな短刀は今にも走りださんばかりに目を輝かせている。



「この雪をいかに効率よく除雪していくか、作戦会議をするよ」
「そんなことする前に遊ぼうぜ!」

雪だるまに雪合戦!愛染を筆頭に秋田藤四郎、今剣も声を揃えて言う。

「遊んで踏み固める前に、まず雪かきです!!」

彩鴇はにべもない。本丸の地図を広げ、どこから着手するかを指していく。

「まず、雪かきを複数の部隊に分けるよ。本丸周辺の地上担当班、本丸屋根担当班、畑方面担当班、馬場担当班、休憩所担当班、この6班編成でいきます」

地図に丸をつけ、それぞれの担当範囲を整理していく。

「車庫まで人力で雪かきしたら、除雪車が出せるから、それで除雪した雪の集積場まで道を開く。除雪車はそのまま畑方面の除雪と馬場の除雪をします」
「除雪車なんてあったか?」

厚藤四郎が疑問符を浮かべる。

「トラクターに除雪用のアタッチメントがあるのよ。こんなこともあろうかと奮発して買っちゃった」

彩鴇は得意気な顔でそれに答えた。



「本丸周辺と屋根班はトラクターが入れないから人力でやってもらいます。ここで心してほしいのは屋根の雪下ろし!必ず2人以上で行い、足元に十分注意すること。下に雪を落とすときは周りに声がけ!雪は音を吸い込むから大きな声でね。たかが雪と侮るなかれ、雪に埋まったら最悪見つからないこともあるから、十分注意すること!」

「休憩所担当班は温かい飲み物を用意していて、雪かきは結構重労働だから凍えることはまずないけど、疲労はするからね」

「雪かきが終わったら雪だるまでもかまくらでも雪像でもなんでも作っていいよ」

テキパキと指示を出し、いざ除雪作戦開始。





「鶴丸さーん!どこに行っちゃったんですかー?」

「おーい、馬放したやつ誰だー?新雪で遊び回ってて手がつけられないぞ」

「と、虎くんが1匹いないんです。誰か知りませんか?」

「大変です!三日月さんが屋根から落ちてきた雪に埋まって、身動きがとれなくなってしまいました」



初めての雪かきは審神者の計画通りにはなかなか進まない。



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