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兄は戦国武将〈イケメン戦国〉

第13章 俺のものになれ


佐助が持って来た食事を食べ褥に横になっていると
謙信が部屋に入って来た


『謙信さま?
如何いたしました?』


上半身を謙信に支えてもらいながら体を起こした


「葉月、俺のものになれ」


珍しく微笑みを浮かべ前触れもなく言った言葉
いきなりの事で驚きを隠しきれず目を見開いた


『一体どうなされたのですか?』


「これより戦に向かう」


笑顔を消し真剣な表情で葉月の目を見つめた


『はい』


「葉月お前も連れていく
準備をしておけ」


『・・・・かしこまりました』


そう言うと謙信は部屋を出ていった
暫くすると女中がやって来て身支度を手伝ってくれ
部屋を出て広間へと向かった


「おや?まだ顔色が悪いようだが
大丈夫か葉月?」


『大丈夫です信玄さま
お気遣い頂きありがとうございます』


すぐさま顔色が悪いことを指摘する信玄に
なんとか微笑みを向けた


「お前、邪魔すんじゃねえぞ」


『はい。気を付けますね』


「葉月さん幸村は心配してるだけだよ」


「ばっ何言ってんだ佐助!俺は別に心配なんかっ!!」


幸村の横で眼鏡を持ち上げながら佐助が説明すると
顔を赤くしながら幸村が狼狽えた


「幸は素直じゃないな~」


信玄にちゃちゃを入れられ、そんなんじゃねえ!と喚き散らしてた


「幸村なにを騒いでいる」


謙信が広間に入ってくると空気が一変した


「謙信様、おれは先に行き戦況を見てきます」


謙信が頷くのを見てから佐助は颯爽と姿を消した


「お前は葉月を連れていくだろう?
俺と幸村が兵を連れていく謙信はゆっくりくればいい」


そう言い二人も広間から出ていった


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