第4章 冒険
森を調べつくした次の日に信玄と幸村が到着した
「やっと来たか信玄」
「どうやら俺の読み道理アイツが動いた
っと、葉月これで好きなものでも買ってくると言い」
話の途中でにこやかな笑顔で可愛い巾着を取り出した
『ありがとうございます。信玄さま』
「大丈夫だとは思うけど気を付けて」
先ほどの口調から葉月は聞いてはいけない話だろうと
素直に巾着を受け取り"行ってまいります"と腰を上げ
一人で京の町を散策することになった
丁度欲しいものがあったのでその店を捜し大通りを歩いて行く
春日山城では女中がいない為
葉月は髪をはすくだけで結うことは無かった
折角の機会なので髪紐や簪を新調しようと考えていた
「いらっしゃい」
店を見つけ店内に入ってみると
たくさんの商品が所狭しと並んでいた
髪紐は青と緑の二種類を選び
簪は赤い梅の花を形どったものを購入した
思ったよりも早く目的を達成し
宿に帰ることも出来ず時間を持て余して
昨日まで調べていた森の近くの甘味屋まで歩いてきた
『お団子とお茶をお願いいたします』
"はーい"と元気のいい声がして
すぐにお茶が団子が運ばれてきた
礼を言って受け取ると"ごゆっくりどうぞ~"と言い
奥に下がって行った
「あの・・・・少しいいですか?」
団子を食べ終わりお茶を飲んでいると
後ろから遠慮がちに声を掛けてきたのは
先ほど団子とお茶をを運んできた女の子だった
「味見をお願いしてもいいですか?」
『味見?』
「はい!私まだ見習いで
お金は頂きませんのでお願いしますっ!!」
『分かりました。私で良ければ』
"ありがとうございます"と涙目で手を掴まれ大げさに感謝され
少し違和感を感じつつも出された甘味を疑いもせずに口にした
この数刻後、葉月は後悔することになるのだった