第4章 決断の時
「そうなると…相当曲者っスね。
事実上夜原をつぶしたのはアイツじゃないっすか」
夜原…組織されたかなり上等な宇宙海賊団だったはず。
それを自分の手をよごさずしてつぶしてしまうんだから。
「団長の、宇宙海賊王の道の一番大きな障害になるような気がしてならないなァ俺は」
そう言って阿伏兎は再びビールを流し込んだ。
「阿伏兎、久しぶりの酒とはいえあまり飲みすぎないでくださいね」
そしてもう1つの障害。
それは那美の存在だ。
俺たちは何も失うものはない、ただ己の血の赴くままに戦うことができた。だけど今、那美の存在に俺も団長も困っている。
彼女を、死なせたくない。
どうしてそう思うのかはわからない。
そう思う限り、俺たちにとって那美はハシモト以上の障害なのかもしれない。
夜原掃討編~完~
あとがき
夜兎が注射嫌いだった萌える。