第19章 「密かな誓いと幸せを」/織田信長
──戦国時代にタイムスリップして早一年。
本当なら帰るつもりだった。
だけどこんなにも深い恋情を抱いてしまったら、
もう後戻りができなくなって……。
今日は信長様の誕生日だ。
城内も城下も一段と活気よくなっている。
いつも以上に城への出入りも多く、
信長様も相変わらず大変そうだ。
「(信長様は、
誕生日プレゼントに何が欲しいんだろう……?)」
数日前から誕生日に贈るプレゼントを考えていた。
去年はもうとっくに誕生日は過ぎていたので、
今年初めて祝うことが出来る。
それはとっても嬉しいものの、
いざとなると何を贈ればいいのかわからなくなってしまう。
自分が出来ることといえば、
着物や羽織を作ることくらいかなぁ……なんて考えていたので、
とりあえず作ってみたけど、
喜んでもらえるだろうか……。