• テキストサイズ

イケメン戦国 《短編集》

第18章 「今日も幸せな日々を」/徳川家康 《家康BD2020》


家康を探しに部屋から出て少し廊下を探し回ったが──。

「(あれ……?どこにいるんだろう)」

信長様に休暇を与えられていることは知っていたため、
きっと部屋にいるだろうと思い、
家康の自室に来てみたが姿がなかったので、
結局だだっ広い安土城をあちこちとさ迷うことになった。

「何を慌ただしくしている?」

いそいそと探し回ってると、
いつもなら仕事で居ないはずの光秀さんがいた。

「あれ?光秀さん、帰ってきてたんですね」
「あぁ、信長様に家康の誕生日祝いの宴を開くから、
帰ってこいと文が来てな。」

ヤレヤレといった風に言う光秀さんはどことなく優しい感じがした。

「そうなんですね…。
あ、そういえば家康どこにいるか知りませんか?」

「家康か?…見てないな。
会ったらお前が探してると伝えておこう」

光秀さんは考えたように手を顎に添えて首を傾げたあと、
そう言ってくれた。

「ありがとうございます!!それじゃあ!」
「走るなよ、秀吉に怒られるぞ」
「はーい!!」

光秀さんと秀吉さんの関係は徐々に良くなっているような気がする。
私はそれが嬉しくなって元気よく返事し、
光秀さんと分かれて家康を探しに行くことにした。




少し探し回っていると、
「舞!」と家康がこちらに走ってきてくれた。

「あっ、家康ー!!」

私は今日一日、
まだ家康の顔を見ていなかったからか、
嬉しくなって飛び込んでしまった。

「あっ!ご、ごめん……」
「何に謝ってんの」

え…?と上を向いてみると、
家康の瞳が私を愛おしそうに見ているのに気付いて、
恥ずかしくなって俯いてしまった。

「あ、ああのね!渡したいものがあるの!」
「うん、ちょっと落ち着きな」

「う、うん!」と一息ついて、
家康と共に私の部屋へと戻ることにした。
/ 78ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp