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イケメン戦国 《短編集》

第18章 「今日も幸せな日々を」/徳川家康 《家康BD2020》


舞が渡したいものがあるというので、
一緒に舞の自室へと向かうことにした。

「家康、誕生日おめでとう!!」

そう言って、
手に持っていた着物と羽織を俺に手渡してきた。
誕生日……そう言えば今日はそうだったな。
だけれど、どうして祝うのだろうか?
疑問には思ったが、
きっとこの子の時代ではいつも通りなんだろうと思った。

「これ、アンタが新しく作ったの?」
「そうだよ~!
あとね、ペアルックにしようと思って!」
「ぺあるっく??」

舞がニコニコしながら南蛮の言葉を使ってきた。
たまに彼女は癖なのだろうか?
南蛮の言葉を言うときがある。

「えっとね、お揃いの服を着ることなんだけど」
「へぇ」

”お揃い”そう言われるとは思わなかった。
この子は無自覚でこんなことを言ってくるから、
心臓に悪いなとか思ってしまう。

「だからね、早速着よう!」

そう言って、
舞はもうひとつ取り出して、
俺に贈ってくれた着物と同じ黄色の着物を見せてくれた。

「……わかった。着替えよっか」

こんなにもニコニコと微笑むものだから、
断るに断れないじゃないか…そう思いながら、
俺は一度自室に戻って着替えることにした。
本当は別に一緒に着替えても良かったが、
あの子は恥ずかしがるだろうと思い戻ることにした。
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