第16章 「永遠の愛」/織田信長
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初めは緊張した空気が部屋に蔓延していたが、
お酒が入っているからか、
始まってから少し経った今はとても緩やかな空気が流れている。
先輩が言うには、
元々会社の社長同士が仲が良いらしく、
時々二人で話し合ったり飲みに行ったりすることが多かったらしい。
私はと言うと、
少しだけ出された食べ物を口にしつつ、
先輩の杯にお酒を注いでいくことをメインに席を立ったりと移動したりしていた。
もちろん私自身も少しだけお酒を呑んだ。
「少し酔ってきたので、席を外しますね」
「うん、そうしてきな」
私の席の隣にいた同期の人にそう一言声をかけて、
私はそっと宴会場から席を離れた。