刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第41章 神酒
横抱きにされ広間を出て、早足で部屋に向かってくれている間、歩く度に振動が体に伝わり服越しに肌がこすれて、ただそれだけでも異常なくらいに感じてしまう。
「あ、ダメっ…はぁっ…ッ」
「っ、もう少しだから辛抱しろ」
「お、くりからぁ…ふ…っん…」
彼の低い声と共に吐息が耳を掠める。
ずくりとお腹の奥が疼いてとうとう我慢の限界を迎えた。大倶利伽羅さんの首に回している腕に力を込め、やや強引に顔を寄せる。
「お、おい…っ」
珍しく大倶利伽羅さんの少し困惑したような声が聞こえるけど、そんなのどうだっていい。早くこの疼きをどうにかしたい。
「待て………ッ!」
首にしっかり腕を巻き付け大胆にも彼の唇に喰らいつくように吸い付き、渇きを埋めるようにその薄い唇を堪能する。
「はあ…んっんちゅ…ふあ…ぁ、からちゃ、はあ…ッ」
「っ、」
口の端から唾液が垂れるのも気にせず、甘い蜜を吸うかのように大倶利伽羅さんの舌を啜って絡ませ夢中で味わう。
足元なんて見えないはずなのに、その間にも大倶利伽羅さんは器用に部屋に向かっている。とにかく、衣服越しに触れあっている部分が火傷しそうなくらいに熱くて堪らなかった。