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刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~

第39章 へし切長谷部は見た!!


「許される訳がないだろう」

「許す、許さないではないでしょう。貴方の気持ち次第と言っているんです」

「無礼な!俺は一度もそんな事を考えたことはない!それに……悔しいが、あいつの傍にいる時の主が一番お綺麗だし幸せそうだ」

「わかっているではありませんか」

「ふんっ!」


悔しいが大倶利伽羅の傍にいる時の主の幸せそうな顔を見ると、俺も胸が温かくなる。

戦争など経験したこともない年頃の娘が、この本丸に隔離されながら戦争に立ち向かい俺達刀剣を率いている。気丈に振る舞っていらっしゃるが、その小さな体にどれ程の重圧が伸し掛かっているのか計り知れない。

寄り添う相手が必要だ。

その寄り添う相手がこの俺なら…どれ程良かったか…と考えても仕方がない。

主には誰よりも幸せになって欲しいし、これからもこの本丸を明るく照らす太陽のようであって欲しい。

その為に俺はこの身に代えても主をお守りするという、俺の役割を全うする。

大倶利伽羅もここにいる連中皆が、俺と同じように主の幸せを一番に望んでいるに違いないのだから。

そして、願わくば…
ずっとこの本丸に、皆の傍にいて欲しい――



へし切長谷部side、終
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