刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第39章 へし切長谷部は見た!!
「主?少しお時間頂いても?」
私室の扉の隙間から明かりが漏れていたので、まだ起きていらっしゃると踏んで俺は主の部屋の扉を開けた。
いつもは主の返事が返ってきてからそっと開けるのに、この日は出陣していた遠征で大成功を納め、心が浮き足立っていて、主からの返事を聞き終わらぬ内に扉を開けてしまっていた。
「あ、待っ…長谷部っ」
主の取り乱したような上擦った声が聞こえ、ハッとするがもう遅かった。
部屋には今まさにお召し替えをなさっている最中の主の姿。綺麗なおみ足がピタッとしたショートパンツからすらりと伸びている。上半身は着替え途中で下着が露わになっていた。
「も!申し訳ございません!!!!」
力任せにバタン!と大きい音を立て急いで扉を閉めるも、主の姿が目に焼き付いて離れずそのまま執務室で佇む。
ふるりと揺れる乳房
滑らかで柔らかそうな素肌
男とは違うまろい身体
心臓がまるで激戦後のようにバクバクと乱れ、一瞬見ただけのその光景が脳裏に張り付いてしまって剥がれない。
主の部屋から小さな物音がし、我に返った俺は主に誠心誠意謝罪し、罰を下すよう申し出たがお優しい主は「大丈夫だから気にしないで…」と言って下さった。