刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第10章 かくれんぼ
遠くの方で「かくれんぼ終わりぃ!」と声がしたので、散らかしてしまった布団を急いで片付けようとしたら、大倶利伽羅さんも黙って手伝ってくれた。
片付けが終わり、障子に手を掛けたところでずんだ餅を思い出し「大倶利伽羅さん、昼餉の後いつでもいいので執務室来てもらっていいですか?渡したい物あるので!!」そう言って彼の返事も聞かず、伊達部屋を去った。
大倶利伽羅さんが…匿ってくれた。
やっぱり優しい…
それに、それに…
抱き締められてるみたいでドキドキしてしまった…
暫く心臓が破裂しそうな程うるさかった。
皆のところに戻り、短刀ちゃん達にどこに隠れてたのか聞いてみたら天井裏や屋根の上って言われた。凄い…
そして、一期さんと短刀ちゃん達と「やったね」とハイタッチしていたら、トントンと肩を叩かれた。
見るとニィっと笑っている貞ちゃん。
「主、今度は逃げ切れたんだなっ!一体どこに隠れてたんだー?」
さっきの事を思い出し、落ち着きを取り戻していた心臓がまたもや激しく脈打つ。
「慌てて逃げ込んだ部屋が伊達部屋で…丁度居合わせた大倶利伽羅さんが匿ってくれたの…」
「伽羅が?そりゃ見つからないわけだな!」
今回のかくれんぼは、厚くんと岩融さんが罰ゲームになり幕を閉じた。