刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第33章 幸せな痛み
大倶利伽羅さんの体の重みが今は心地が良い。
先に呼吸を整えた大倶利伽羅さんが、肘をついて顔を持ち上げる。
ちゅ
額に口付けられ目を開けると、ちゅ、ちゅ、と唇を啄まれた。
彼の金の瞳がとろんと愛おしげに緩み、汗で額に張り付いた髪をそっと優しい手つきで払われ、ゆるりと頭を撫でられる。
そのまま唇が重なり、自然と深いものへと変わっていく。
「ん…んちゅ、伽羅ちゃ……好、き…」
「…ん」
絡ませている舌が離される合間にうわ言のように口にすると、その言葉に応えるかのように更に深く喰らいつかれた。
唇が離され、銀糸がぷつりと切れ大倶利伽羅さんがペロリと舐めとる。
ズルリ…と彼が出ていく感触がして、その後にこぷっと中から熱いものが溢れ出た。
下半身はジクジクと痛みがあるけど、幸せで胸が一杯だった。
幸せな痛みだと、そう思えた。
「体は、平気か…」
「……うん」
「そうか…かなり無理をさせた、すまない…」
「ううん、そんなことない…」
抱き寄せられて、再度唇を優しく重ねられたらふわふわとしてきて、そのまま目を閉じていたらいつの間にか深い眠りに落とされていた。