第33章 幸せな痛み

「…はあっはあ…あっあ…はぁ…」

「…くそっ……わる、いっ」


少し私が落ち着くまで動きを止めてくれていた大倶利伽羅さんが顔を歪めながらそう言うと、私の体の両横に手をついて段々と腰を打ち付けるような余裕のない動きに変わっていく。

達した後の結合部は蜜で溢れ、彼の動きをより滑りよくさせた。


「あっ、ああっ、ぁ」


激しくなる抽挿の中、かろうじて彼を見上げると、腰を動かしながら荒い息遣いで眉根を寄せて瞼を閉じ、何かに耐えるような表情をしていて…額に汗が滲み出てるのがみえた。

今までに見たことのないその表情に胸の奥がきゅんっと鳴る。そして彼の少しとろりとした瞳と視線が合わさった。


「おおくり、からっ」

「好き、だ…あんたが…ッ…！」

「…わた、しもっ…好、きっ、は、あぁっ」


大倶利伽羅さんが上体を屈め、顔を寄せてきたと思ったら、口を塞がれ、ぎゅっときつく抱き締められる。それに応えるように腕を彼の首に回す。

境界線が分からない程に全てが密着して溶け合っていくようだった。

更に激しくなる抽挿に絡めていた舌が離される。


「ふぁっ、あっ」

「はぁっ……は」