第33章 幸せな痛み

硬くて熱い欲望が入ってくる間、痛さに耐えながら彼の首筋に腕を回ししがみついて、懸命に彼の名前を呼んでいた。


「おおくりかっ…あぁ！」

「…すまない、少し耐えてくれ…っ」


大倶利伽羅さんに噛み付くように唇を塞がれ、その口付けに懸命に応えながらも、押し拡げられ、引き裂かれるような感覚にひたすら耐えた。


「っは…、全部、入った…」

「ほ……ほ、んと…？」

「…あぁ」


大倶利伽羅さんの腕が布団と背中の間に入り込み、持ち上げるようにギュっと優しく私を抱き締め包み込む。まるで頑張ったな、って言われているかのようで涙が出た。

フーッフーッと耳元で聴こえる荒い息遣いに胸が熱くなる。彼の首筋に回していた腕に力を込めて温もりを全身で感じた。

あったかい…

ひとつに、なれた…

大倶利伽羅さんが私の中で息づいている。
大きくて、硬くて、温かくて。


「凄い…ね…お、お腹…伽羅ちゃんで…いっぱい…」

「…っ！」


思ったことをそのまま口にしてしまったら、驚いたように顔を上げた大倶利伽羅さんが、一瞬息を呑んだ。


「…煽るな！抑えられなくなるっ」


そして更に強く私を抱き締めた。