刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第8章 審神者会議&病院へ
ここ最近あいつから血の匂いがする。
向かいで座って仕事してるこいつをチラリと見る。少し調子が悪いような気がしたので聞いてみるものの、寝不足というので、それ以上追及しなかった。
どうも、気になる。
後で薬研に聞いてみる事にするか。
「ん?大将か?月の物は確かちょっと前に終わってるはずだが?大将に何かあったか?」
「…いや」
どうも腑に落ちない気がした。あいつは無理をするところがあるからな。
次の日あきらかに調子が悪そうにしているこいつを暫く観察していると、視線に気付れた。
この際だ…近付いて匂いを嗅いでみるが、やはりかすかにだが血の匂いがする。
おかしい…
「やはり、匂うな…」
「え!?におっ?」
何やらひどく動揺している。あろうことか自分の脇を嗅いでいるが、何をしているんだこいつは…
また誤魔化されたらたまったものじゃないので、俺は徹底的に問いただした。すると、観念したのかこいつが口を開く。
日曜から我慢していると聞いて思わず悪態をついてしまった。
薬研を呼んでくると言って部屋を出ようとすると、こいつは焦ったように俺を呼び止めた。
振り返るとフラリと倒れるのが見えて、すぐさま駆けつけ抱き止めた。なんとか間に合った事にホッとする。