刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第30章 ある日の出来事 4
その日、俺は夜戦に出ていた。
敵の短刀に薬研と乱が真上から斬りかかる。
太刀の重い一撃を青い火花を散らしながら和泉守が真っ向から受け止め、その脇から青江が華麗に両断した。
「見え見えだ」
真後ろから斬りかかってきた打刀を、振り向かずに突き刺し、引き抜いてから素早く柄を持ち替え首を跳ねた。
サラサラと敵の屍が消滅していくのを横目に、その勢いのまま本陣へ突入する。
「「二刀開眼!!」」
「それっ!」
「せいやっ!」
敵の本陣、最後の大太刀を青江との二刀開眼で斬り倒した。戦果は上々。問題がなければこのまま帰還だ。
「今日の戦はやりがいがあったねぇ」
「おう、まだ血が滾ってる感があるな」
「なんだかこのまま帰るのは勿体ないと思わないかい?」
「なら酒でも飲んで帰るか?」
「いいねぇ~勿論、酒のあとは…だろう?」
青江と和泉守が興奮しながら会話している。
こんな事もあろうかと、主に外出許可を貰って来ているらしい。用意周到な連中だ。
「大倶利伽羅は行くかい?」
「俺はいい…」
「んだよ~連れねぇ奴だなぁ!」