刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第28章 お祝いの宴
「もう昼だからご飯食べに来てもらいたくてね、主ちゃん?起きてる?」
「あ、うんっ、光忠起きてるよ」
私が返事をすると、光忠が大倶利伽羅さんの横から顔を覗かせて、「支度したら広間に食べに来て!主ちゃんの好きなトマトソースのパスタだからね」と眩しい笑顔で言う。
さっきまでセックスなんて言葉を口にしていたとは思えないようなさわやかな笑顔だ。
加州くんも、「あーるじ、早く来てよね」とひょこっと顔を覗かせて言い、部屋を去りながら光忠に「起きてこないから勘違いしちゃったよ。でも、あーよかった!あの様子だとまだやってないよね」なんて言ってるのが聞こえて、物凄い羞恥に襲われた。
そんな会話を聞いた後に、昼餉を食べに行くなんて恥ずかしかったけど、行くしかなくて。
取り敢えず大倶利伽羅さんとは別れて別々に行くことにした。
支度を終えて広間に行ったら、何故か、いや、理由はさっきの光忠達の会話でなんとなく想像出来るんだけど、皆の視線が…
なんだか妙に意識してしまって食べた気がしなかった…
時間差で広間を訪れた大倶利伽羅さんは、その異様な空気に終始眉を寄せていた。