刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第27章 反動
理解してくれたのか、やっと唇が解放された。
「ぷはっ!はあ、っはあ…」
「少しは…慣れたか…」
「…ッ!!」
「まだ…のようだな」
大倶利伽羅さんの顔が近付いてくる。
心臓が破裂しそう!思わず目をぎゅっと瞑った。
…
…
あれ?キスされる、と思ったけど未だ唇に触れる感触がしない…?
うっすら目を開けると、大倶利伽羅さんが私を見下ろしていた。ひぇえ!!勘違いして馬鹿みたい!恥ずかしいっ
すると私を見下ろしている大倶利伽羅さんの顔が、ゆるりと綻び、綺麗な金の瞳も僅かに弧を描き細められた。
「冗談だ…」
「…っ」
大倶利伽羅さんの笑顔が、私の心臓を爆発させて、更にキュウゥゥゥンと収縮させる。
「さすがに万全でないあんたを襲ったりしない…」
え、万全だったら襲われてしまったんだろうか…今でさえこんなにドキドキしてるのに、そういう段階に進めるんだろうか…
「無理しなくていい…だが、」
「な、に…?」
「いい加減、その口調をなんとかしたらどうなんだ」
「口調…?」
「俺とあんたは…恋仲なんだろう」