刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第27章 反動
「あ、み、皆さん、この度は心配をお掛けして本当に申し訳ありませんでした」
「何畏まってんだよ、元気になって良かったじゃねぇか!」
「そうですよ!主さん」
皆に注目されてしまい慌てて頭を下げると、兼さんに頭をくしゃくしゃっと撫でられた。その横で堀川くんが微笑んでいる。
「和泉守!主に対して無礼だぞ!」
「相変わらず堅っくるしい野郎だなあ!大倶利伽羅に主取られたからって、いつにも増してカリカリしてんじゃねーのか」
「なんだと!」
「まあ、気持ちはわかるけどよお、今夜飲むなら付き合うぜ?」
広間の刀剣達が賛同するかのように頷いていて、「しかしあの大倶利伽羅がな~」とか言いながら食事中、「馴れ初めを聞かせてもらおうじゃねーか」と刀剣達に囲まれて質問攻めにあってしまい食事どころではなくなった。
そしてその質問に対しては、大倶利伽羅さんの名誉のためになんとか誤魔化した。
それでも、皆笑ってくれていて私が心配していた贔屓だと思われるんじゃないか、とかそういう事は全然なくて…。
寧ろ歓迎してくれて。
皆の優しさに泣きたくなった。