刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第27章 反動
どうにかこうにか着替えが終わった頃には、なんとも言い難い疲労感が大倶利伽羅を襲った。
思っていた以上に気を張っていたようだ。
それとは反対に着替えが終わった彼女はすっきりしたのか、先程より落ち着いた様子で眠っている。
再度熱を測った体温計の数値は『39.5』
少しは下がったがまだまだ高い…
本当に下がるのか…
…
…
次の日も、大倶利伽羅は休むことなく看病し続けた。
その合間合間に、看病変わるか、と何度も長谷部や他の刀剣に問われたが彼が首を縦に振る事はなかった。
大倶利伽羅が風呂に入る時だけ、燭台切が彼女の側についていた。
彼女は相変わらず眠ったままで、熱も高いまま。
時々目覚めては苦しそうに水分を欲しがるくらいで、食事をとれるような状態ではなかった。
こんのすけが時々様子を見に姿を現したが、少しずつ良くなっているから心配ない、と言うだけだった。本当に大丈夫なのか、と不安が募るばかりだ。
「主は熱が高くて寝込んでいる。まだ会える状態ではない」
「そうですか…」
「長谷部さん、あるじさまは治りますよね?元気になりますよね?」
「ああ、大丈夫だ。大倶利伽羅が付いているからな」