刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第26章 瘴気
…にしても、体が重たい。
倦怠感を物凄く感じるのはやはり、中傷程の怪我を直接霊力を流し込み治したからだろうか。
少し休んでご飯を食べればきっと良くなる…
そう思って目を閉じた。
どれくらい眠ってしまったのか、隣でもぞもぞ動く気配で目が覚めた。
「あ…あるじさま、起こしてしまいす、すみません」
「五虎ちゃんっ、もう大丈夫なの!?」
「はい、すっかり元通りです」
「よかったぁ~、わ、くすぐったいっ」
いつの間にか五虎ちゃんの小虎ちゃんがもぞもぞと体にすり寄ってきて、頬をペロペロと舐めてくる。
五虎ちゃんが「こら、虎くんだめです」と焦っていて、その平穏な空気にやっと心が落ち着きを取り戻したように感じた。
時間を見ると夕餉の時間まであと少しだった。
「五虎ちゃん、ご飯食べに行こうか!あ、でもその前にお風呂かな?」
「あ、はい、先にお風呂に入って来ようと思います」
「そしたら私も先入ってくるから、後で合流しよ?」
「はい!あるじさま、ありがとうございます」
それからお風呂場の前で五虎ちゃんと別れ、私は自分専用のお風呂に浸かり、再び五虎ちゃんと合流して、一緒に夕餉を食べ、早めにベッドに横になった。