刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第24章 万屋デート
断りの言葉は彼によって遮られてしまった。
そしてギュッと手を握られ、見つめられた。
「よく考えて返事が欲しい…」
「あの「悪いが考えても答えは同じだ。手を離せ」」
突然頭上から降ってきた言葉に目を瞬かせる。
振り返り見上げると、大倶利伽羅さんが立っていた。
私が出てこないから様子を見に来てくれたみたいだ。
大倶利伽羅さんを見て、審神者さんは慌てたようにパッと手を離した。
「遅いから様子を見にきた」
「あのさぁ、いくら彼女の刀剣だからって、僕たちの会話に割って入ってくるなんてどうかしてるんじゃないか?失礼にも程があるよ」
男の審神者さんは、大倶利伽羅さんを見て少し咎めるように言い、それを聞いて大倶利伽羅さんは静かに口を開いた。
「失礼は承知の上だ。だが、こいつは俺の女だ、口を挟む権利はある」
「は?」
俺の女、俺の女…大倶利伽羅さんの言葉が頭の中でこだまする。
大倶利伽羅さんが俺の女って!!審神者さんが目の前にいるので、嬉しさのあまり綻びそうになる顔を必死に堪えた。
審神者さんは、私と大倶利伽羅さんを交互に見て、本当なのかい?と聞いてきた。
「はい…私、大倶利伽羅さんとお付き合いしてます。だからごめんなさい…」
「……ははっ、こんなことならあの懇親会で無理にでも口説いとくんだったな…」