刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第24章 万屋デート
でもお付き合いし始めたばかりの今の状況で、泊まりの温泉旅行を誘うなんて恥ずかしすぎる…
期限は一年間有効だったので、取り敢えず保留にして、機会を見て大倶利伽羅さんを誘おう、と思った。
抽選会も終わり、資料を急いで片付けていると、さっきの審神者さんがちょっとだけいいかな、と話しかけてきた。
なんだろうと思い、片付けている手を止め椅子に座り直す。
その間にも他の審神者さん達はゾロゾロと部屋を出ていく。
私が出て来ないと大倶利伽羅さんが心配してしまう、そう思って審神者さんに近侍に一言伝えてきます、と言ったもののすぐ終わるからと制止されてしまった。
気付けばもう会議室に残っているのは、私と目の前にいる審神者さんの二人だけだ。
すると、彼は突然私の手を握ってきた。
「!」
「もう一度君に会えたら言おうと決めていたんだ」
「え……?」
「突然なんだけど…、僕と結婚を前提にお付き合いして頂けないだろうか…」
思いもよらない言葉に、ビックリして言葉を失う。
ビックリしてしまったけど、私の中では答えは決まっている。
「あの、申し訳な「返事は、今すぐでなくていいから!」」