刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第22章 御手杵は見た!!
大倶利伽羅さんはこの後、出陣を控えている。
「大倶利伽羅、そんなあからさまに嫌な顔すんなよ。投豆兵いるだろ?作成したいけど失敗ばっかりなんだ」
「投豆兵でなくとも、使えりゃそれでいい…」
「そー言わずにさ、作ってみてくれよぉ」
御手杵が手を合わせ頼み込んでいる。
大倶利伽羅さんは、嘆息した後資材を投入し出した。嫌そうにしながらもちゃんとやってくれるんだよね。
暫くすると…
「フッ」
「…大倶利伽羅さん?」
「あー、ダメだったか?」
「他のやつにやらせろ」
大倶利伽羅さんの手には、投豆兵ではなく軽歩兵。でも、金に輝いている!特上だ、それだけでもすごいよ!青江が喜ぶねっ!
大倶利伽羅さんは納得がいかなかったのか、深く眉間にしわを作りながら、特上軽歩兵を「受け取れよ」と私に手渡してきた。
受け取る時に大倶利伽羅さんの手が私の手をキュッと握り、するりと撫でていく…
ドキッとして刀装を落としそうになったが、大倶利伽羅さんがしっかりフォローしてくれた。
彼は私を見て少し目を細めた後、そのまま何食わぬ顔で刀装部屋を出ていった。
な、何?すぐ側に御手杵がいるのに、心臓に悪い…でも、、格好良い…、好き…、主仕事頑張る…
「相変わらず連れねぇやつだなあ」
「そ、そうかな」
「主にはあんなにも甘い声だすのになあ~」
「え?、…は!?」