刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第18章 定例会義
普通に答えなきゃ、と思いながらも心臓がうるさくて早くも平常心でいられない自分がいる。
「連絡はもうしてある」
「へ?そ、そうなんですか?」
「問題ない」
いつの間に連絡したのか少し気になったが、大倶利伽羅さんがそう言うのなら大丈夫なんだろう。
すっかり挙動不審になっている私とは違い、彼は至って冷静で、自分だけがこんな風になっていて恥ずかしくなった。
本当に大倶利伽羅さんと行くの…?
光忠ったら私に何も言わずに一体何の用なんだろう。そんなに重要な用なのだろうか。
大倶利伽羅さんと一泊…
…
いい一泊!!どーしよう!!待って待って!!
そんなの急すぎる。心の準備がっ!
そう思い焦る反面…今日明日と一緒にいられる事を考えると嬉しい気持ちが沸き上がる。
「俺の荷物だが…」
「あ、はいっ!一緒に入れますね」
袋に入った彼の荷物を受け取り、急いでキャリーケースに詰め込んだ。
「終わったか?」
「は、はい」
「なら行くぞ」
大倶利伽羅さんは、私からひょいっとキャリーケースを取ってスタスタと玄関に向かって歩き始めた。