刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第4章 約束
国広くんと他の子達はお風呂場に向かって歩いていく。
「あるじさん、今回はちょっと資材が少なくてごめんね」
「少なくても有難いよ。乱ちゃんもお疲れ様」
乱ちゃんが資材を持ち上げようとすると、大倶利伽羅さんが「俺が持っていく」と言って資材をひょいっと持ち資材庫の方へ歩き始める。
「じゃあ、ボクもお風呂入って来ちゃうね!髪の毛が砂埃でバサバサして気持ち悪いんだ~」
乱ちゃんはそのかわいい顔を歪め、淡いオレンジ色の髪を触りながら去っていく。全然バサバサに見えないけどなぁ。本当に女の私より女子力高いよね…
さあ、私も執務室に戻ろうかと思ったとき、地面に少しの血痕があるのが目に入った。
それはほんの一滴だけだったけど、嫌な予感が頭を過って…
「太郎さん、私ちょっと用があるから先戻っててください!」
「私は手伝わなくてよろしいのでしょうか?」
「大丈夫です!」
私は資材庫に急いだ。
血痕があったのは、第一部隊が持って帰ってきた資材の場所だったから。
まさか、まさか…
気付いた時には走り出していた。そして見えてきた資材庫。大倶利伽羅さんがまだいるのか扉は開いたままだ。