刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第18章 定例会義
「誰も悩みがあるなんて言ってないんだけど…そういえば気になることと言えばねっ!」
「なんだなんだ?驚くことか!?」
鶴丸が席を立ち、机越しにこちらに身を乗り出してきたので「そうなの!」とコクコク頷いて鶴丸に目で合図をした。
「この間演練で出会った審神者さんがね、そこの光忠と恋仲だったの!凄くない?凄いでしょ!?」
私の言葉を聞いた途端、鶴丸は残念そうな顔をして椅子にポスッと座る。てっきり「こりゃ驚いた!」と言われるのを期待していたのに。
「何かと思えば…別に珍しいことじゃないぜ…」
「他所の僕が相手だったんだ、でもまあよくある事だよね」
「え?何その反応!もっと驚くかと思ったのに。珍しくもなんともないの?良くある事なの!?」
今度は私が先の鶴丸のように立ち上がり身を乗り出す番だ。
「演練でも、万屋とかでも色んな所で見かけてるよ。というか、女の審神者さんはほとんど僕ら、刀剣と恋仲だよね」
「光坊の言う通りだ」
「し…知らなかった。普通のことなの!?人間と神様の異種間恋愛なのに…」
鶴丸も光忠もさも当然の事のように答えるので、やはり神様同士は次郎ちゃんの言ってた神気でわかるって事なのかと吃驚する。