刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第18章 定例会義
「主ちゃん、どうしたんだい?ボーッとしちゃって」
遠征部隊の資材報告書をまとめている最中に、今週の近侍の光忠が覗き込むようにこちらを見ていた。
はっとしながら、ついつい大倶利伽羅さんの事を考えてしまっていた事に気付く。遠征報告書に大倶利伽羅さんの名前が記載されていたからだ…
「あ、ごめんねっ!ちょっと考え事してたっ」
「考え事?」
「何でもないよ」
「そお?何か気になることがあるなら何でも言ってよね?」
「おっ!悩み相談なら俺に任せておけ!」
そう言って執務室の襖から顔を覗かせたのは、真っ白い刀。
「鶴丸どうしたの?それに今日は畑当番じゃなかったっけ?」
「休憩だ、休憩!」
「鶴さんの場合は、休憩という名のサボリだよね?」
「光坊、それは違うぞ!」
鶴丸はそう言いながら光忠の横にある空いている椅子に腰かける。本当に休憩しにきたようだ。
「鶴丸、三日月さんが怒るよ?確か二人で畑当番でしょ?」
「三日月のじいさんも休んでるぞ」
「ゔ…そう言われれば三日月さんも縁側で普通にお茶飲んでそう…しまった!割り振り間違えたかも…と、とにかく!休憩したら三日月さんも連れてすぐ畑仕事に戻ってよ?」
「わかってるさ、で?悩みってなんだ?」