刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第50章 甘い夜
「…あんたが嫌がっても俺は離れない」
「嫌がるなんて…そんなの絶対あり得ないもん…」
「…そうか」
「うん…」
彼の胸に頬を寄せると、ゆっくりと頭を撫でられる。
「伽羅ちゃん……大好き…」
そう言ってさらに身体を寄せると彼は満足そうに息をついた。お酒の香りと、彼の匂いと、静かな夜。全部が心地良く感じられる。
「伽羅ちゃんとこうするの…好き……幸せ…」
「俺もだ」
「伽羅ちゃんも?本当?」
「ああ」
「えへへ……嬉しくてふわふわしてきちゃった…やっぱり飲みすぎちゃったみたい」
そう言うと、彼が私を見つめた。
大倶利伽羅さんもお酒を飲んでいるからか、その目だけはやけに熱い。
すると、酒気を含んだ指先がそっと頬に触れ、ゆっくりと輪郭をなぞる。そしてその指先が顎を持ち上げて…
「……ん」
そっと唇が触れた。決して激しくない優しい口付け。それが徐々にお酒の匂いが強くなって、濡れた舌が隙間から忍び込んでくる。
そして舌が絡んだ瞬間、強く掴まれた腰がびくりと震えた。お酒の残る甘い苦みが、彼の吐息と混ざって一気に押し寄せてくる。
「っ……ふ」
「は、……」