刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第49章 刀剣男士の苦悩と決断
「もう〜!皆暗いんだから!せっかくの宴、楽しく飲もう?」
「…し、しかし…」
「いいから!山伏さんも待ってるよ!行ってあげて!」
手を引き背中を押すと、長谷部と同じように少し戸惑っていた国広くんだったけど、小さく、ほんのわずかに笑い、山伏さんの待つ輪の中に入っていった。
席に戻ると、大倶利伽羅さんが視線だけでこちらを見る。だけど何があったかは聞かない。
「……皆、同じ顔をしてる」
「同じ?」
「守れたことに、ほっとしている顔だ」
ぶっきらぼうな言葉なのに、どこか優しい。私は大倶利伽羅さんの肩に自然に頭を乗せた。彼は動じず、むしろ少しだけ距離を詰めてくる。
お酒が進むにつれて、宴の空気はますます緩んでいった。
「いやぁ、しかし長谷部が部屋に籠ってた理由、主に謝れたなら一安心だな!」
「真面目すぎて逆に怪しかったもんな〜」
そんな声に、長谷部は眉をひそめながらも盃を置く。
「……俺は、主の前で虚偽を口にするくらいなら、沈黙を選びました。それが最善だと判断したまでです」
「うわ、始まった」
短刀ちゃん達の笑い声に、長谷部は咳払いを一つしてから、私のほうを見た。