刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第14章 それぞれの想い
執務室に着くと、そのまま大倶利伽羅さんが、私を椅子に座らせた。お礼を言ってからこんのすけいるかな??と声をかけると、こんのすけが現れた。「審神者さま!いかが…なんですかその足は!」ギャアアと叫び、青ざめた表情のこんのすけは私の回りをクルクル走り回っている。
「騒ぐほどじゃないから!只の捻挫なの!それより、松葉杖を調達できないかな、と思って」
私の言葉にこんのすけは、ピタッと立ち止まった。
そしてやっと冷静になったのか私を安心したように見上げる。
「それは勿論ですが、何故そのような足に?」
「恥ずかしいから理由は聞かないで欲しいな…と、とにかく松葉杖をお願いします!」
「おい」
こんのすけと話していると、大倶利伽羅さんが突然会話に割って入ってきた。
寡黙な彼が会話に入ってくるなんて珍しいな、と思ったのも束の間、何やら鋭い視線がこちらに向いているような…?
おそるおそる見ると大倶利伽羅さんがムスッとしている。な、なんで?なんか気に障るような事したかな…
「あ、これは、大倶利伽羅様!どうなされましたか?」
「松葉杖は必要ない」
「しかし大倶利伽羅様、審神者様がっ」
「必要ないと、言っているんだ…」