刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第47章 一人の少女
「実は…ここだけの話、……本音を言うと…私、大倶利伽羅様の事気になってたんです」
「え!」
「ふふ…でも憧れに近いものなので心配しないで下さい。それに審神者様の彼氏ってわかってからは、むしろ嬉しいくらいなんですから」
シーちゃんは少しはにかんだ表情をした後、今度は少し申し訳なさそうにしながら話を続ける。
「審神者様、私に気を使ってくれてましたよね?……ごめんなさい。私が最初嫌なこと言ってしまったばかりに…」
「ち、違うよっ!言うタイミングを逃しちゃっただけでシーちゃんのせいじゃっ」
「…何にせよちゃんと謝りたかったんです……審神者様も、ご両親を亡くされたと聞きました……なのにここに来た頃…無神経なこと言ってしまって本当にごめんなさい…」
「シーちゃん……そんな事ずっと気にしてくれてたの?私なら全然大丈夫だし気にすることなんてないのに…それに今の今まで忘れてたよ!シーちゃんは優しいね…」
「とんでもないです…優しいのは審神者様です。とにかくそれだけがずっと気がかりで…ここを去る前にちゃんと伝えられて良かった…」
ここを去ると聞こえたような気がして聞き返すと、自分はもう大丈夫だから近々この本丸を出ていくつもりなんだと聞かされた。