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刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~

第47章 一人の少女


大倶利伽羅さんと手を繋いで万屋への道をゆっくりと歩く。

こういうことも久しぶりで、したいことが沢山ありすぎてどこから寄ろうか、何を食べようかとわくわくしすぎて中々決められない。

あーだこーだ言いながらどこに行くか決めかねている私を、大倶利伽羅さんは急かすこともなく待ってくれた。

悩んだ挙げ句、まずは頼まれた用事を済ませてしまおうと、短刀ちゃん達のおやつを買うために立ち並ぶ色々なお店の前を歩く。すると少し奥まった場所に可愛らしいお店があるのを発見した。


「ね、伽羅ちゃん。あそこのお店、入ってもいい…?」

「好きにしろ。今日はあんたに付き合う」

「本当!?…やった!ありがとう!」


可愛らしいお店だったので大倶利伽羅さん嫌がるかなと思い、遠慮がちに聞いてみると大倶利伽羅さんは嫌がる素振りなんて微塵も見せずに了承してくれた。

その上、少しだけど微笑んでくれたその表情に!心臓がまたしても大袈裟なほどにきゅうううんっと鳴る。

か、…格好良いっ!



中に入ると陽だまりのような温かい笑顔のおばあさんと若い娘さんが出迎えてくれた。奥の調理場スペースには、職人って感じの白髭のおじいさんがせっせと忙しそうに作業をされているのが見える。


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