刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第13章 恐怖映画上映会
そう言って彼は私の手からお猪口を取ると、グイッと飲み干した。
あぁ、間接キス!!とまたもや意識してしまった私。
大倶利伽羅さんは私が口付けたお酒、嫌じゃないのかな…
「そら、いくぞ」と突然すっと立ち上がった彼に??と首を傾げると「怖いんだろ?部屋まで送る」と言われた。
部屋の前まで来ると、私が部屋に入るのを確認してから、何も言わずに去っていく。
慣れ合うつもりはない、と言いながら凄く優しい大倶利伽羅さん…
その後ベッドに入ったはいいけど、映画を思い出してしまってなかなか眠れず…電気をつけっぱなしにして寝ようとしていたら、同田貫さんが「あんた何やってんだ?」と急に話しかけてきて心臓が飛び出そうになった。
あれ?先に寝てるんじゃなかったのかな?起こしちゃったのかな…
怖くて寝れない…と言うと、仕方ねぇな!と顔をしかめながらも近侍部屋の襖を開けっぱなしにしてくれて、自室のドアも開けて寝た。
執務室の奥にある自室と、執務室の横にある近侍部屋が開け放たれて同田貫さんがより近く感じてあまり怖くなくなった。なんだかんだと皆優しい…
その後すぐに同田貫さんのイビキが聞こえてきて、うるさかったけどすごく安心できた。