第42章 神酒 ―番外編―

夢中で唇を貪っている合間に彼女の声が聞こえ、次いで胸を何度か軽く叩かれた。仕方なく隙間なく重なり合っていた唇を解放させると、苦しそうに息を吐き肩を上下させている彼女の姿。


唾液で濡れている艶のある唇と少し涙が滲んだとろりとした瞳に…欲が一気に溢れた。


「あんたが欲しい…っ」

「ッ……」

「挿れたい、あんたのナカにッ」

「っ、……ぅん……い、れて…」


蚊の鳴くような声だったが、俺は聞き逃さなかった。


ずるりと彼女のナカに埋めていた指を抜き出してから、彼女の右太腿を抱え上げ、秘部を隠している下着部分を横に大きくずらすと、溢れ出す蜜でてらてらと濡れそぼっているソコが視界に入る。

余りに煽情的な光景に小さく喉を鳴らし、取り出した雄をぐりぐりと蜜口に押し付けながら「挿れる」と端的に言えば彼女が頷いた。


壊したくない
傷つけたくない
そう頭では思うのに、体が言う事を利かない…！


向かい合い、立ったまま最奥目掛けて欲望を押し込むと、彼女が喉を反らせて高く啼いた。


「っ……〜〜〜あああッ！」

「ぅ……くッ……」


一気に駆け抜ける快楽の波をかろうじて乗り越え、一度動きを止め落ち着かせるように息を吐く。