ボーダー最強が暗殺教室に通うことになったみたいで。
第5章 椚ヶ丘中学三年E組 通称ー暗殺教室ーでの任務開始
目が覚めたら木でできた天井が見えた。僕は保健室のベットに寝かされているっぽい。…そういえば倒れた、というか力尽きて寝たんだっけ。
そんなこと思いながら体を上げる。その時、フードが外れていたので被りながら。
__優希ちゃん大丈夫?他の誰かに嫌われても、私は貴方の味方だからね!
__ほんと、あんな出来損ないに優しくしてあげている私がみじめですよ~。っていうか何も無いなら保健室来ないでほしいです。できれば学校にもですけどね~。
昔の、まだ純粋だったころの苦い記憶が蘇る。チッ、と舌打ちをしながらポケットの中のスマホで時間を見る。
昼休みにあたる時間だった。
そういえばレイジさんのお弁当、入れ忘れたな。そう気づく。流石に腹減った。何か食べたい。
「どうした、優希?」
「あ、迅さん。暇でしょ?僕、弁当忘れたから届けてくれない?」
とりあえず、迅さんに連絡。迅さんが一番暇そうだろうし。
もちろん答えは「OK」だと思っていた。だけど、帰ってきた言葉は意外なものだった。
「さっき届けに行ったぞ?赤髪の少年に渡しておいたけど…」
…イマナント?
『赤髪の少年に渡した』?
赤 髪 の 少 年 ?
嫌な予感がする。とりあえず「あ~そうなんだ。ありがとな、迅さん」といって電話を切り、赤髪を探そうと何気なく隣のベッドを見てみる。…と、
「優希君やっと気づいた」
赤髪がいた。ベッドの上に胡坐を掻いて座っていた。
「ふえっ!?」
僕は喉から変な声が。…気持ち悪っ。しかも心なしか声高くなったし。気持ち悪っ(二回目)。
お弁当を渡してもらい(意外とすんなり渡してもらえた)僕は赤髪の方を見ずに問いかける。
「んで?なんか言いたいことでもあったんだろ?」
そうじゃなき、わざわざ嫌いな奴の所に来ないもんな。きっと「お前、何者だ」的なやつだろうけど。もちろん勘。
「話早いじゃん。…単刀直入に言うと、優希君って何者?」
やっぱり。