第6章 これからの事と、大人と子供と
「そんな事よりも、俺は誓いを立てる事にしたよ」
『誓い…ですか』
「ん。俺が勝手に誓うんだけどね。
君が今まで虐げられて来た分、いや…
その何倍も、君を救うよ。
エリが今まで傷付く言葉を吐かれたのなら
優しい言葉を。
憎悪を向けられたのなら
愛情を、俺があげる。
俺は、君と一緒に過ごし」
「俺もだ!」
カカシが話している最中だったが、サスケがそれを遮った。
「俺も、アンタの為に…、エリの為になんでもしてやる!
殴って欲しい奴がいれば、全力でやってやる。だから助けて欲しかったらすぐに言え。
俺は、エリと一緒に戦ってやる」
「ちょっとサスケ…まだ俺が話してるでしょうに」
「うるさい。アンタは話が長いんだよ。年寄りみたいにな」
「……」年寄り、だと?
『お…お父さんと、お母さん…あと、元彼にも…』
涙声で。ギリギリ二人に届くかどうか、という儚い声。
なんとか喉から絞り出す。
彼等が、そんな私の声を聴き逃すまいと私に集中するのが分かる。
『今の二人みたいに、言って…欲しかったんです。
一緒に…いようって。
一緒に…戦おうって。
辛い思いをした事は、忘れる事は出来ない。
傷付けられてしまった事実はもう変わらない。
でも、ここからどう立ち上がるのか。
頑張って行くのか。
…っ、一緒に、考えようって、、
言って、欲しかった!!///』
「…うん、そうだよね」
「…分かってる」
『ありがとう…私を見つけてくれて。
ありがとう…私と一緒にいてくれて。
私、まだ生きてたいっ。
二人と一緒に、この世界で生きてみたい』