第4章 黒いダイヤと、恋と愛と
——point of view うみのイルカ
俺の名前は、うみのイルカ。
忍者登録番号011850。
誕生日は5月26日で、双子座のO型。
仕事は…“ほぼ”アカデミーの教師。
なぜわざわざ“ほぼ”と前置きしたのかというと。
教師以外の職も持ち合わせているからだ。
俺のもうひとつの職業は、忍。
この里のしがない中忍だ。
教師をやっている時間外で、依頼さえ来れば里の為に任務をこなす事もある。
俺の話はこれくらいで置いておいて…。
実は最近、俺たち中忍の仲間内で奇怪な噂が立っている。
あのエリート忍者、はたけカカシの家をただただ見張る。という極秘任務が、本人によって依頼されている。というもの。
さらに、噂は噂を呼んだ。
一国が買えてしまうほどの宝玉が、カカシの家に保管されている。
だとか、
国家級の極悪犯罪者を隔離している。
とか。
どちらにせよ、極秘任務の依頼なんて俺には縁遠い話だ。なんて気楽に考えていたのだが…
これは、久々の俺の任務。
そして…俺と彼女の、出会いの話。