第24章 エメラルドと瞬と、酒乱と酒乱と
「んで? なんでアンタが一人になるって?」
『……へ?』
「自分で言った事忘れてんなよ!」酒癖悪ぃな!
なんだかここに来てずっと俺はツッコまされている気がする。
少し落ち着きたい。
『あ、あぁ、そうだったそうだー、えっとねー
この間イケメン拾ったの』
「「は??」」
『死にかけのイケメン拾ってー、一生懸命にお世話したのね?それなのに…それなのにー…
突然いなくなっちゃった…またね、って言ってたのになぁ…。
あぁ、寂しいな、って。思っちゃったんだぁ』
いや待て。それはそもそも聞き流していい話か?
イケメンという事は男だろ。そして死にかけてるって事はおそらく怪我人。
医者にも行かず、素人であるコイツに頼っていたという事は、そいつには何か 正体を隠す必要があったのでは?
「お、おい、その男の特徴とか」
「それは寂しいですねぇ!///俺は分かりますよ!サヨナラって言いたかったですよね!お別れの時には!」
『そ、そうなんですよぉー分かってくれますか イルカせんせぃー』
「っっ……!!」イラ
この酔っ払いども!!もう知らん!俺は心の中で叫んだ。
『シカマル君、どしたの怖い顔して…イライラしてる?駄目だよーゆっくりマイペースに行かなきゃね…』へら
「そうだぞーシカマルも この際だ。なんか普段思ってる事とか、悩みがあるなら先生達が聞いてやるぞー」へら
酔っ払いに何を聞いてもらおうと言うのか。
いや…そうだ。
こんな時だからこそ、聞いておきたい事があるのを俺は思い出した。
「……林檎」