• テキストサイズ

モノクローム【NARUTO】

第23章 破術と秘密と、風邪と言の葉と



——point of view 奈良シカマル



今から、くだらない例え話をする。


ここに二つの林檎があると仮定する。


一つは、無農薬で糖度が高く。見た目も綺麗で美味しさが確約されている、特別な林檎だ。

もう一つは、なんの変哲もない普通の林檎。


当然の事ながら、前者の林檎はみんなが狙っているわけで。
従って、競争率が高く。手に入れる為には大変な努力が必要だと、簡単に予想出来るわけだ。

普通の林檎なら、そのへんにいくらでも転がってる。


さぁ、どちらかの林檎を欲するならば…
どちらだ?

俺なら断然、後者の林檎を選ぶ。


手に入るかも分からない物を手に入れる為に、足掻いて傷付いて苦心するとか…

ぜーって嫌だから。まじで無理。めんどくさいの極み。


みんなが一つの林檎取り合って、四苦八苦して奮闘してやがる。
カカシも。サスケも。イルカもミナトも。

俺は普通の林檎を齧りながら、その様子を見物してやる。

それが俺だ。



でもまぁ…世の中には、色々な考え方をする人間がいるわけで。
そんな自分とは違った思考を持つ奴の話を聞いてみるのも、また一興だと思い至る。


俺の中で、一つの興味が湧き上がる。

もしアイツなら…。
エリは、どういう考え方をするんだろうか。

今度、暇つぶしがてらに…意見を聞いてみようか。


例え、どれだけカンの良い奴だろうと。
自分自身が林檎に例えられているだなんて、気付ける術なんて無いだろーからな…

/ 630ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp