第12章 押してダメなら引いてみる
(団長って恋愛とかどうなんだろう…?)
「というか、団長って好きな人とか居ないんですか?あまりこういう話聞いたことないですし…」私は思い切って聞いてみた。
(…聞いてもよかったのかな?)エルヴィンのことをもっと知りたいと思った。
すると、エルヴィンは
「そうだな…昔は多少居たが、今は特定の相手は作っていないな。私はいつ死ぬかわからない場所に立っている。
だから幸せには暮らせないな。そういう立場にいるという自覚を持たないとこの業務はやっていけないだろう…」
と言う。
「…そうなんですね。でも私なら好きな人とはどこまでも一緒に行きたいですよ。好きな人と居られる空間が私にとって幸せなことですから…」私は思うことを言う。たとえエルヴィンが危険な場所に足を踏み入れたとしても私は着いていく。それが私の生き甲斐だから。
「ふっ、そうか。では今は幸せかな?」とエルヴィンは問う。
「えぇ、とても幸せです。」と私は言う。
すると、エルヴィンは私の顔を見て優しく微笑む。
そして、「では、私も質問していいかな?」と聞かれた。
だから私も微笑みを返し、「いいですよ?」と答えた。
(…かっこいいな。こういうことされるから期待しちゃうよ…)
「おにょは私の事を嫌いだそうだな。どうしてか、理由を聞かせてくれ…」とエルヴィンが私に微笑みながら聞いてきた。
「はい。……え!?そんな事ないですよ?どうしたんですか?急に」私はびっくりした。
(ど、どうして今こんな話になったんですか!?)
「いや、この際隠さずに本音を聞きたいと思って…」
と、エルヴィンは少しこわばった顔で話す。
「別に嫌いなんかじゃないですよ…。はい。(むしろ好きなんですよ!?)」
私は焦った。(なぜ私が団長のことを嫌いだと!?どこで…あ!兵長だ!でも、言わないって言ってたのにー!!最悪…)
「…そうか、変なことを聞いてすまない。(なぜそんなに焦る必要がある…。本当に私の事が嫌いだからか、この前、抱きついた時も嫌だったのか?それだったらすまない…。だから二ファが来た時に反射的に私から退いたのか。ではなぜ私の歴代の恋愛話を聞きたがっていたのか?…抱きついた罰で私の失態を晒そうと考えていたのか。本当にすまない。理由はどうすれば記憶が戻るか試していた。)」