第2章 〇〇の秋
爽やかな涼しい風が秋を運んできました。
うさぎさんちにリスのエミリーさんが遊びに来たようです。
「うさぎ、天気も良いし外でお弁当食べない?
ノラさん特製のお弁当持ってきたわよ」
エミリーさんの後ろには大きなお弁当箱があります。
「えっ?エミリーがこんなに大きなお弁当持ってきたの?」
「違うわよ
ノラさんが持ってきてくれたの♪」
でもそこには山猫のノラさんの姿はありません。
「ノラさんはどうしたの?」
「お店の準備があるからってすぐに帰っちゃたわ」
エミリーさんは肩をすぼめ手を広げて首を傾げました。
「一緒に食べれば良かったのに…」
うさぎさんはちょっと残念そうでした。
「じゃあ、お茶入れるからちょっと待ってて」
うさぎさんがお茶を入れている間に、エミリーさんはお弁当を広げました。
「暑さも落ち着いて、やっと過ごしやすくなったわね」
うさぎさんはエミリーさんにお茶を注ぎながら言いました。
「そうね、もう秋よね
山の上のほうが紅くなりだしたわ
今度、紅葉をイメージしたスイーツを作ろうと思ってるのよ」
「エミリーの創るスイーツはどれも美味しいから楽しみ♪」
うさぎさんは今にも飛び跳ねそうです。
「それより、ノラさんのお弁当食べましょ
ノラさんの料理、凄く美味しいのよ♪」
エミリーさんがお弁当箱を開けました。