第12章 第十二話 うさぎさんのお父さん

「うさぎ～どうしよう…ゴンさんが…」
エミリーさんは泣きながらうさぎさんに抱き着きました。
「大丈夫よ、エミリー…
ゴンさんは強いんだから！」
うさぎさんはエミリーさんを抱きしめました。

「医者は？白山はどうした？」
源さんが、ゴンさんの弟子のタヌキのハチさんとヤスさんに聞きました。
「今、ぽっぽさんが呼びに行ってます」
「そろそろ来ると思うんだけど…」
ハチさんとヤスさんが答えると、ぽっぽさんが戻ってきました。
「もうすぐ白山先生が着きますよ！」

しばらくするとヤギの白山先生がやって来ました。
「遅くなってすまんな…
ふぅ…歳は取りたくないわい
さて、ゴンの具合は？」
白山先生はゴンさんを診察しました。
「当て木で固定して一ヶ月くらい動かさない事！
それと、少しは痩せないとまた折るぞ」
「…はい」
ゴンさんはシュンとして、小さく返事をしました。

「白山、わざわざすまんな」
源さんと白山先生は友達だそうです。
「おぉ源か、久しぶりだな
お前もたまには検査をしに来いよ」
そう言って白山先生は帰って行きました。

「ゴン、しばらく動けないんだから俺が食事作ってやるよ」
「私もお菓子持って来るね」
ノラさんとエミリーさんが言い出しました。
「エミリー、お菓子は太っちゃうよ」
うさぎさんはエミリーさんに注意しました。
「でも、私お菓子くらいしか…」
エミリーさんがうなだれると、うさぎさんが言いました。
「ゴンさん動けないんだから、いろいろと手助けする事があるわよ」
エミリーさんは頷きました。